タンクローリーに直結できる移動式給油機
2019年4月13日の朝日新聞夕刊(大阪版)に以下のような記事が掲載されていました。
「《タンクローリー、どこでもスタンド 災害時も過疎地でも》
燃料を積んだタンクローリーにホースで直結できる移動式の給油機を、兵庫県姫路市の石油販売会社(横田瀝青(れきせい)興業株式会社)が開発し、販売を始めた。東日本大震災で多くのガソリンスタンド(GS)が被災し、給油できない状況を目の当たりにした社長が「タンクローリーをGS代わりに」と考えた。
資源エネルギー庁によると、タンクローリーと直結してガソリンも扱える給油機は全国で同社製が初めて。災害時だけでなく、GSの廃業が相次ぐ過疎地の給油対策でも活用が期待されるという。名称は「どこでもスタンドⅡ」。見た目も操作方法も、広くGSに普及している給油機とほぼ同じ。転倒を防ぐため約400キロの重さがあるが、クレーンでつる金具やフォークリフト用の穴を備え、トラックで運べる。危険物を扱う資格を持つ運転手がタンクローリーを横付けし、耐油ホースでつなぐと即席のGSができる。」
開発元の横田瀝青興業株式会社で検索すると、特許5950372号「給油装置」がありました。図1はまさにタンクローリーにつないだタンクローリーの図になっています。特許請求の範囲を見ると、可搬型の構造よりも溢れた燃料の戻り経路が特徴になっていました。
また、「どこでもスタンド」の名称で商標登録 第5676866号、5677096号の2件が商標登録されていました。
知財対策も万全のようで、価格は消火器などもセットで1千万円だそうです。
(村上辰一)