今回は城崎温泉をご紹介しましょう。城崎温泉は多くの文人墨客に愛された千年以上の歴史を持つ温泉なのでご存知でない方はいらっしゃらないと思います。が、しかし一応ひととおりの解説から入っていきたいと思います。
城崎温泉は、兵庫県の日本海側豊岡市城崎町にあり、平安時代から記録が残っている歴史のある温泉です。泉質は、食塩泉で湧出温度は37℃~83℃と源泉によって幅があります。温泉街は柳並木のお堀沿いに広がっていて、射的場やスマートボール場などもあり、浴衣・下駄履で街を歩くとまさに昭和レトロの気分に浸れます。
城崎温泉には7つの外湯と呼ばれる公衆浴場があり(「一の湯(開運・招福の湯)」、「さとの湯(ふれあいの湯)」、「御所の湯(美人の湯)」、「鴻の湯(幸せを招く湯)」、「柳湯(子授けの湯)」、「まんだら湯(一生一願の湯)」、「地蔵湯(衆生救いの湯)」)、浴衣で『外湯めぐり』をするのが城崎温泉の名物の一つになっています。そして夏は但馬牛、冬は松葉ガニという地元の食材を堪能することができ、まさに名実ともに日本を代表する温泉地と言えます。
と言う城崎温泉ですので、上に書いたように、お堀沿いの和風のお宿に宿泊し浴衣姿で下駄をカランコロンと鳴らしながら外湯めぐり。夕食はタグ付きの松葉ガニを食して満腹。というのが典型的な楽しみ方ではないでしょうか。これはこれで素晴らしい温泉ライフを楽しむことができると思います。
と、ここまでが前置きで(長かったですね…)、このレポートでは少しだけメインストリームから外れた城崎温泉の楽しみ方を紹介したいと思います。
●其の一「素泊まりでカニを喰らう」
城崎温泉には、素泊まり・外湯という昔風の営業をしている宿がまだ残っています。こう言うお宿は当然安いです。そして駅前に並んでいる魚屋兼食堂へ行って、松葉ガニを買い、二階の食堂でこれを喰らう。特に足折れの松葉ガニは格安です。足が外れているだけで味は全く変わりません。宿よりも安い外食で足折れカニで更に格安というお得感満点の旅はいかがでしょうか。
●其の二「城崎を俯瞰する」
城崎温泉のメインストリート柳通り、湯の里通りは、景観を守るために3階までの高さに制限された和風の旅館が並んでいます。でも、寝るのはやっぱりベッドがいいな~、食事中にお布団を敷きに入られるのもちょっとな~、風情があって賑やかな街並もいいけど今回は静かにのんびりしたいな~、という方にお薦めなのがちょっと外れたエリアにあるホテル形式のお宿です。メインストリートを抜けた(月見橋を右に曲がった)上通りを5分ほど歩くと大きな(城崎温泉にしては大きな)観光ホテルが3件建っています。メインストリートのような温泉街の賑やかさはないですが喧騒を避けてゆったりと、城崎温泉をちょっと外めから眺めてみるにはちょうどいいロケーションです。そのうちの一件「西村屋ホテル招月庭」からは、湯の里通りにある西村屋本館-JR城崎温泉駅を回る巡回バスが運行されているので移動に不便を感じることはありません。このホテルの裏には広い庭園が広がっていて、山水の風景や季節の花を楽しむこともできます。
そして翌日、城崎温泉を出立したあとは、コウノトリの郷公園へ行ってコウノトリの姿を見て帰ってください。何しろ城崎温泉はコウノトリが傷を癒やしていたことで見つかったと言われているので・・。
そういえば竹田城も近くにありました~