今回は小泉直樹・田村善之・駒田泰士・上野達弘編「別冊Jurist著作権判例百選[第6版]」をご紹介します。
いわゆる別冊Juristの判例百選シリーズの著作権法である。「どのような法分野の学習においても裁判例の状況の理解が重要であることは論を侯たないが、とりわけ著作権法にあっては、その全体像を把握するためには判例法理の習得が不可欠になる」と本書のはしがきに記載されているように、改正が多い著作権法において、裁判例の参照は大変重要である。
本書では、判例が「著作権と所有権」「著作物性」「著作者」「著作権人格権」「著作権侵害の成否」「著作権侵害に対する救済」「権利の取引」「一般不法行為」「国際関係」に分類されており、論点から判例を探しやすくなっている。
平成30年改正著作権法では「デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備」「教育の情報化に対応した権利制限規定の整備」「障害者の情報アクセス機械の充実に係る権利制限規定の整備」「アーカイブの利活用促進に関する権利制限規定の整備」の4つをポイントとして、2019年1月1日に施行された。
今後益々重要となってくる著作権法について、すぐに参照できるようにそばに置いておくべき一冊だと思う。
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