2019年3月7日(木)AIPPI・JAPAN米国特許セミナー

AIPPI・JAPAN米国特許セミナー「知財問題の和解への交渉 - 鑑定と綿密な交渉代理人との対応」

この度、当協会は米国Yoshida & Associates, LLCより吉田健一郎米国特許弁護士をお招きして、知財係争問題、特に特許侵害問題における和解交渉に向けて、どの様にしたら準備段階から交渉代理人との間で綿密な意思疎通のとれた連絡ができるかについて解説していただきます。

1.開催日時:2019年3月7日(木)13:30~17:00

2.会場:金沢工業大学大学院 虎の門キャンパス13階 1301講義室(東京都港区愛宕1-3-4愛宕東洋ビル)(地図) http://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/map.htm

3.講演者:Yoshida & Associates, LLC吉田健一郎氏(米国特許弁護士)

4.内容

知財の係争問題を解決するために、日本企業にとって和解が好ましいのは常識です。しかしながら、和解が成立するには、当事者にとって条件が、商業的に現実的でなければなりません。当事者が同意できる和解条件を、効率的に見出すために、米国では交渉代理人が関与することが常識です。交渉代理人が、訴訟代理人であることもしばしばありますが、交渉と訴訟の両方を代理する場合は留意しなければならないこともあります。特に交渉と訴訟を平行する場合は、どちらに比重を置くかによって結果も違ってくるかと思います。2012年以降は、PTABと連邦裁判所で重複する訴訟数が急激に増加しています。例えば、PTABでの無効簡易裁判のどの時点で和解が成立しているかなどの統計情報についても解説いたします。和解を究極的な目的とする場合の交渉には、交渉開始前の準備が重要になります。具体的には、依頼人の交渉代理をするために、依頼人企業の社内の一括した期待値を検討する必要があります。如何にせよ、依頼人が切望する究極的な交渉解決による結果を出すためには、交渉代理人の手腕が大きく問われます。その手腕として、意思疎通や依頼人企業の目的を理解することが必須になります。従って、交渉代理人を選択する時点での選択基準として、意思疎通能力や依頼人企業についての理解能力が重要となる訳です。

具体的な事例として、最終的に和解が成立した時の大企業の和解同意書の実例についても解説いたします。講演の内容は以下のとおりであり、講演中の質問を歓迎いたします。

第一部 警告状が届いてから鑑定書依頼と鑑定結果の検討まで

A)無効による行使権の信頼度(IPRと連邦地方裁判所)

B)訴訟費用($1M~$5M)無効手続費用(~$0.5M)

C)鑑定書の取得目的(意図的侵害回避、交渉基盤)

D)鑑定結果の社内検討

第二部 交渉代理人選択と交渉準備

A)交渉代理人と訴訟代理人の関係

B)交渉代理人の選択基準

C)交渉時の鑑定書の価値と使用法

D)交渉代理人と鑑定代理人の関係

E)社内での交渉条件の同意(期待値)

F)交渉代理人との交渉構想の検討

第三部 交渉と交渉代理人との連絡

A)交渉の要素の理解(流動性・対人関係)

B)対人交渉の場においての事前考慮 (参加者と権限)

C)交渉代理人からの助言と依頼 (英語のニュアンス)

D)大筋な条件での交渉成立と詳細条件の継続交渉

第四部 交渉成立

A)統計:PTAB和解を含む

B)和解同意書の内容本

セミナーは、企業知財部や特許事務所にご勤務の方で米国特許実務に携わっておられる皆様にとって、非常に有意義な内容となるものと思われます。多数の皆様のご出席を頂きたくご案内申し上げます。

5.使用言語:日本語

6.受講費:会員5,000円(会員以外の方10,000円)

※お支払い:当日受付にて現金でのお支払いとなりますのでご注意ください。

※キャンセル:キャンセルの場合は前日までにご連絡ください。当日のキャンセル及びご連絡がなくご欠席の場合は会費を請求させていただきます。

※代理参加:個人会員の方から代理者を参加させる旨の申し入れがあった場合は、代理者の会員受講費での参加を認めます。参加申込書には参加される方(代理者)の情報をご記入下さい。また、個人会員の方の氏名を参加申し込みフォームの「その他ご要望等」欄にご記入下さい。例)会員○○○○の代理

※金沢工業大学大学院の教員、学生の方々は、上記会員受講費(5,000円)で受講頂けますので、参加申し込みフォームの「その他ご要望等」欄にその旨をご記入下さい。

7.定  員:65名

会場の都合により、定員になり次第締め切らせて頂きますので、予めご承知おき願います。※当協会は、弁理士会継続研修の認定外部機関として認定を受けていますと共に、本セミナーについても外部機関研修として申請中ですので、3.0単位が認められる予定です。ご希望の方には受講証明書を発行致しますので、申込の際、弁理士登録番号と共に予め事務局までお申し出下さい。なお、弁理士登録番号と登録のお名前に相違がございますと、単位認定手続きが却下されてしまいますのでご確認くださいませ。セミナー終了後、証明書をお渡しします。

☆セミナーで撮影した写真は報告書等で使用することがございますので、予めご了承ください。